LIFE LOG(カワカミ・レポート)

カワカミ・ノート

おもに都市計画やまちづくりに関わる考察などを書いていきます。

住宅政策について②

【要点】 総花的な高度経済成長期と、1970’s半ばからの持家転換。民間賃貸の居住空間の低劣さの理由。 【本文】 戦後の日本政府は、いかにして国民の住まいを持家へと誘導していったか。 平山によれば、1970時代半ばから政府が明確に借家と差をつけて、持家…

住宅政策について①

【要点】 平山洋介『住宅政策のどこが問題か』について。経済成長と持家社会の関係における平山の洞察。(各国の類型) 【本文】 住宅政策の分野で良い本を読んだので紹介したいと思う。 平山洋介氏の『住宅政策のどこが問題か <持家社会>の次を展望する』であ…

商店街について③

【要点】 商店街が衰退してしまった率直な理由。不況について。小売店舗の規模格差の拡大。不況によるコンパクトシティでは商店街は生成されない。このまま不況が続いた場合の小売業と町並みの様相。 【本文】 率直なところをいうと、商店街が衰退した重大な…

商店街について②

【要点】 新雅史『商店街はなぜ滅びるのか』後半。まちづくりを考える三つのアプローチ。商店街が衰退することになったきっかけ、日米構造協議。小売業界の規制緩和と都市間道路の建設。後継者不足。 【本文】 商店街のほとんどがどのようにして衰退してしま…

商店街について①

【要点】 新雅史『商店街はなぜ滅びるのか』について。商店街のほとんどは戦後に出来上がった。完全雇用と国際競争力強化を両立させる政策。小売業の規制。それによって商店街がつくり出されたプロセス。 【本文】 最近になって、久しぶりに都市計画・まちづ…

コンパクトシティについて②

【要点】 不況によるコンパクト化。消費者の貯蓄傾向、企業や投資家の内部留保。それによるコンパクト化は健全なまちづくりにはほど遠いということ。 【本文】 現在、日本の都市においてコンパクト化が進んでいるのだとしたら、その原因は不況の影響が大きい…

コンパクトシティについて①

【要点】 コンパクトシティとは。『ドイツのコンパクトシティはなぜ成功するのか』(村上敦, 2017)。フライブルク市の住宅政策、流通政策、交通政策。都市計画の本質は、自治体による規制と計画にあること。 【本文】 「コンパクトシティ」という言葉には、そ…

横浜と高崎

【要点】 横浜と高崎における都市構造の比較。その根本的な違いは交通にあること。高崎にあって横浜には見られないエリア。 【本文】 故郷に帰って、新しい居住区を少し見てまわった。 もともと学生時代は横浜で過ごしていたが、四月から就職するにあたって…